夜明け前

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深夜何度も起きる。疲れた。
朝の青空、雲が無くて本当にただ開けっぴろげに真っ青で真っ平らで、凄く不気味だった。


会社の前にあったビルが解体されていて、ショベルカーでがこがこやられている様が窓から見えるんだけど、たまにボーッと見入ってしまう。物が破壊される様はうつくしい。それが元々どんな姿であっても、どんなに豪華絢爛なものでも、どんなにみすぼらしいものでも、がこがこ壊されて真っさらになる姿は美しい。


私は自分の意志でこの街に来たから罪悪感覚えてもらう必要はないし、自分のこの状況の後始末もちゃんとつけるつもりだ。でも、「大変なときは頼っていいからね」という文章の「大変なとき」がよく分からない。毎日大変なような気もするし、病気で生死の境を彷徨っても末期癌になっても、特段大変ではないような気がする。それに「大変だから頼る」ってなんだろう。わたしにとってはとても難しい言葉だ。


お土産で買ったかもめのたまご、会社で課の人に渡しそびれてしまって、もくもくと一人で食べる。そういうことばっかりなんだよな、変に気を使っちゃって、突っかかって前に進めないことばかり。無理やり、おいしいからいいかと思うことにする。