夜明け前

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「海に行く」っていうのは、子供の頃から一大イベントなんであった。生まれ育った街は山間の内陸、それも、太平洋から・日本海から、の距離が"ほぼ同じ"といってもいいくらいの丁度真ん中、海から一番遠い場所で、海まで行くのに約2時間かかった。そんなだから、行っても夏に一度とか、その程度。私は、春の海も秋の海も冬の海も見ていたかったから、海沿いに住んでいる人はなんて狡いんだろうなどと考えていた。(実際は塩害などもあり大変なんだろうが)海は夏のもの、夏で塗り固められたもの、夏に存在するもの、そんな概念がなんとなく嫌だった。(花火、花見などにも同じことが言える。そこまで季節モノかしら?)そんなわけで、約20年夏の海しか知らなかったのに、今の街はどうだい。なんと、車があれば約30分足らずで海に行ける。凄い土地に来たと思うのと同時に、25年で、随分遠くまで歩いたなと思うのです。


この前来たときにビールのストロング缶を飲みながら釣りをしていたおっちゃん。そのおっちゃんにひしりと寄り添う大きな犬。(大きな犬は手入れされていないマルチズだった)